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稲城市歴史文化財の保管状況について [市議団政策]

 本日、稲城市教育委員会生涯学習課の皆さんにご協力をいただき、市の歴史文化財資料の保管状況について見学をさせていただきました。
 稲城市は平尾地域にあるフレンドひらおの中に「郷土資料室」を設けて、そこに歴史資料や文化財を展示しています。郷土資料室に入りきらない資料を、主に3カ所に分けて分散保管をしています。今回はそのうちの2カ所について見学をさせてもらいました。

1.ふれんど平尾内の郷土資料室付属の保管部屋
 ふれんど平尾は元々は平尾小学校という小学校で、学校としての役割を終えた後は複合施設として様々な役割に活用されています。郷土資料室は施設内の2階部分の約半分程度を使って、かつて教室だった部屋を展示室と保管室としています。
①文書資料室
文書資料室は、市内外で出版や発行された書籍や冊子を保管しています。都内の各自治体が冊子を発行すると資料として稲城市にも送られてくるので、それを自治体別に整理して保管をしています。稲城市で発行した資料も保存用として保管をしています。資料は全部で600冊を超えています。
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都内の自治体から送られてきた資料
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稲城市で発行した資料

②瓦谷戸窯跡の出土品保管室
 大丸地域の市立病院西側で出土をした奈良時代の出土品を保管をしています。奈良時代に武蔵国分寺に納める瓦を焼いた窯の後から出土した瓦や土器など、千点以上を保管しています。すべてナンバリングされて整理をされており、常態の良い物や価値の高い物は郷土資料室に展示をされ、それ以外の物はすべてここに保管をされています。
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出土した瓦
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窯の一部
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保管箱がずらっと並んでいます

③昆虫標本保管室
 市内で採取された昆虫標本を保管しています。元稲城高校(現:若葉台総合高校)にかつてあった野外活動部の高校生の皆さんが採取をして標本にした標本箱80箱が保管されています。今では市内で見ることのなくなった蝶やトンボなど貴重な標本となっています。
 80箱ある標本のうち、10箱程度は郷土資料室で展示をしていて定期的に箱の入れ替えはしています。また、夏休みの時期などには中央図書館などでの展示も行います。年に一回程度は防腐剤の入れ替えなどを行う必要があり、入れ替えには稲城高校のOBの方も手伝いに来てくれます。
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標本箱が置かれた棚
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トンボの標本

2.多摩川沿いの文化財収蔵庫
 矢野口地域の多摩川原橋のたもとに、プレハブ建ての文化財収蔵庫があります。作られたのは1992年ごろで、それ以前は市立病院の敷地内に収蔵庫がありました。中は棚ごとにいくつかの種類に分かれています。
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収蔵庫の外観

①農具関係
 市内で農業をしていた家から寄贈をされた農具が保管されています。唐箕(とうみ)などは様々な種類の物がたくさん保管されています。鍬や鎌などの農具もたくさん保管されています。これらの農具はひとつずつラベリングがされて、調査カードに記載がされています。
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様々な唐箕
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様々な農具
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分類カード

②漁具関係
漁具も様々な物が保管されています。多摩川で実際に使用されていた木製ボートや網などがあります。
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木造ボート
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様々な漁具

③民具関係
民具はカメやお皿などが保管されています。講中などで人が集まった時に使う様の一式が箱ごと保管されています。
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様々な民具

④文書資料
 古文書もたくさん保管されています。市内の歴史の古いお宅から寄贈をしてもらった文書をそれぞれ整理して保管をしています。行政文書も古い物は公文書としての保管以外にも、歴史資料として保管をしています。また、かつて市内にあった奚疑塾で実際に使用されていた錦絵も保管されています。
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市民から提供された古文書
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古い行政文書
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貴重な錦絵1
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貴重な錦絵2

<見学を終えて>
 郷土資料室に展示をされている何倍もの資料が、それぞれ保管をされていることがよくわかりました。展示室がもっと大きければこれらの資料もいろいろと展示ができるのに、今のままだとなかなか日の目を見ることができないと感じました。
 それぞれの保管状況は担当の職員の方のご努力で適切な保管がされていますが、多摩川沿いのプレハブ収蔵庫などの分散保管になってしまっているのは課題であることも感じました。
 稲城市独自の歴史資料や文化財がもっと多くの人の目にふれることで街の歴史を知り、魅力を感じることができるのではないでしょうか。引き続き、こういった文化財の保護や展示について課題を学びながら、必要な政策提言をしていきたいと思います。ご協力をいただいた、生涯学習会の皆さんありがとうございました!
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