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補正予算第2号(市長の海外視察)に反対しました [市議会]

6月16日付の記事(スケジュールも決まっていない海外視察!?)でお知らせをした、補正予算の討論と採決が行われました。
採決の結果は以下の通りです。
賛成:中山・渡辺・坂田・池田(新政会)、大久保・つのじ・市瀬・尾沢(公明党)、中田・鈴木(起風会)、村上(生活者ネット)
反対:岡田・山岸(共産党)、荒井・藤原(市民自治)、岩佐(維新春風)、伊藤(無所属)
棄権:榎本(維新春風)   ※敬称略、()内会派名

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日本共産党稲城市議団からは、私が代表して反対討論を行いました。
以下に反対討論の原稿を掲載します。

<補正予算第2号 反対討論原稿>
 日本共産党稲城市議団を代表して、第43号議案「平成27年度東京都稲城市一般会計補正予算第2号」に反対の立場で討論を行います。
 本議案は、海外姉妹都市提携を結ぶことを目的に、候補予定地のアメリカ合衆国カリフォルニア州サンマテオ群フォスターシティ市へ市長含む4人で海外視察に行くことについての経費の計上をするものです。もともと当初提案の議案にも入っておらず、定例会開会後に追加提案をされるという異例の形で出されています。
 今回の議案の問題点は3点あります。
 1点は、海外姉妹都市提携の目的や意義も不明確なまま、提携ありきで物事が進んでいる点であります。委員会審議の中で明らかになったのは、フォスターシティ市の日系市議が日本で提携先を探していて、たまたま元稲城在住の外務省の職員がその話を聞いて市長に連絡をしたという極めて個人的な人間関係の中で話しが進められております。さらには、伊藤達也衆議院議員からも直接市長に連絡があったという話まで出されております。そして、昨年の6月から話しが進められていたにも関わらず、市民に対しても議会に対しても一言の報告もされておりません。
 「なんのために姉妹都市提携を結ぶのか」「提携をすることでどんな交流ができて、お互いに何を得ることができるのか」そのような目的も意義も不明確なまま、「とにかく相手からオファーがあったのだから結ぶんだ」というのでは、とても対等な形での姉妹都市提携とは言えないのではないでしょうか。もし結ぶのであれば、双方でお互いに何を望むのかをしっかりと議論をして、対等・平等な立場で話し合いに臨むことが必要であるのではないでしょうか。今回の姉妹都市提携にあたっては、いまだもってその点が不明慮であり、まったくはっきりしていない。まずは、そのことを述べたいと思います。
 第2点は、視察の目的や内容もまったく明確でない点であります。288万円も費用をかけて、市長含めて4人の幹部が行くわけですが、視察日程も視察内容も視察先もあまつさえ宿泊場所すらもまったく白紙の状況で、金額だけが提示をされている。このような形で288万円という多額の公金の支出することなど、とても市民の皆さんに説明することはできないのではないでしょうか。視察の概要として示されたのは、街の中を見る、お互いに話し合いをする、街の雰囲気を知るの、概ね3点です。
 288万円のうち旅費が248万6千円。そのうち飛行機代が4人で140万円、一人あたり往復35万円。旅費が現地宿泊2泊で約50万円、一人当たり約12万円、1泊約6万円であります。とても、白紙委任の形で支出できる金額ではありません。行くのであれば、どことどこに行き、何をして、誰と会い、何をしてくるのか、最低限それらの計画を明確にしてから提案をすべきであり、現在の提案内容ではとても了承できるものではありません。
 最後に3点目として、市長がわざわざ行く理由がまったく見当たらないということであります。本会議でも、委員会でも市は「今回の視察は候補予定地の視察である」「提携は決まった物ではない」と繰り返し答弁されております。しかし、市長が行くということは大変大きな意味合いをもつものであり、わざわざ市長が視察に行ったのに提携を断ったということになれば大きな外交問題になってしまうほどの重みがあります。明らかに市の言動は、言っていることとやっていることが矛盾しており、まっとうな説明となっておりません。
 委員会審議の中で明らかになったのは、市長の視察についてはフォスターシティ市からのリクエストではなくて、こちらかの提案だったということ、しかもその参考にしたのは元稲城在住の外務省の職員が「先方に礼を見せる必要があると」とアドバイスをしたからということでした。未だに名前もはっきりしない外務省の職員のアドバイスによって、市長の視察が決まる。ここでも、組織的な話とは別の個人的な人間関係で物事を決めている姿が浮かび上がってきます。しかも、当市からは視察に行くのに、先方から視察に来る予定は現段階では無いというのではありませんか。とても、現段階において市長が視察に行く必要性はまったく見当たらないのではないでしょうか。
 日本共産党は姉妹都市提携そのものを否定はいたしません。国内であろうと、海外であろうと、双方の市民にとって有益であり、長い間にわたって友好な関係を築くことのできる都市間提携は大変けっこうなことであると考えます。しかし、そのためには多くの市民が納得をすることが必要であり、「なるほど、あの町となら提携をしたい」「あの都市の人たちと一緒に友好を深めたい」と多くの市民から声が上がる、そのような状況を作りあげるのが政治の役割ではないでしょうか。
 今回のように「先方の日系の市議が12月に辞めるので早めに行く必要がある」「外務省の職員にアドバイスもされたので市長が行く」などの理由で公金を支出すれば、市民の中に姉妹都市提携そのものへの疑念を生じさせる結果となり、将来にわたって大きな禍根を残すのではないでしょうか。日本共産党は以上の理由により、本議案に対して反対であることを述べて討論といたします。
以上。

議案そのものは可決されてしまいましたが、具体的な視察内容や姉妹都市提携の目的について不明瞭なのは変わっていません。
引き続き、議会質問等を通じてこれからも追及していきます。
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コメント 3

y山本 彰三

ご苦労様です。

立派です。

ますます期待しています。
by y山本 彰三 (2015-06-23 17:00) 

山本 彰三

こういう市議会の「暗部」?が明らかになると、ジワジワと市民に真相が浸透していくと思います。
いいですね。期待しています。
by 山本 彰三 (2015-06-24 08:09) 

YaMa

山本さん、ありがとうございます。
とてもまっとうな議案とは思えません。
しっかり、市民のみなさんに伝えていきたいと思います。
by YaMa (2015-06-24 10:02) 

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