SSブログ

稲城市3月市議会一般質問報告1~学校のエアコンと介護保険の施設整備~ [市議会]

3月5日に市議会一般質問を行いました。今回も3回に分けて報告をします。
まず第1回目は「特別教室へのエアコン設置」と「介護保険制度の施設整備」です。

1.特別教室へのエアコン設置による教育環境の改善について
(1)特別教室へのエアコン設置について
①小中学校の特別教室のエアコン設置率について、それぞれの稲城市の設置率、多摩地域平均設置率、多摩地域における設置率の順位について聞きます。
→小学校では稲城市が76.8%で、26市の平均は82.6%です。26市における設置率の順位は21位です。
→中学校は稲城市が60.6%で、26市の平均は76.2%です。26市における設置率の順位は20位です。
→他市との比較については、数字が示すとおりです。市ではこれまで、教育施設の整備状況全体の優先順位及び財政状況を見ながら、着実に空調設備の設置を進めてきたことについては、ご理解を賜りたいと思います。
②すべての特別教室にエアコンを設置するための計画を作るべきと考えるが市長の認識を聞きます。
→市ではこれまで普通教室全室、また特別教室については理科室、音楽室、コンピューター室など、着実に空調設置をしてきたところです。今般の厳しい暑さに対して、学校内で避暑する場所が一定程度確保されてきていると考えています。今後については、財源確保等を含め対応を検討してまいりたいと考えております。

<解説>
 すべての教室へのエアコン設置は切実な課題です。すべての特別教室へのエアコン設置を求める立場から質問しました。特別教室のエアコン設置率については、前回の12月議会に続いての質問でした。前回の時は「数字の出し方が間違っていないか」「本来は母数に入れなくてもいい準備室などの教室も母数に入れていて、他市と比較できない数字になっている」と聞きましたら、議会が終わった後で「実は間違っていました」ということで、設置率の数字は訂正がされて正しい数字が答弁されました。
 設置率の順位については、26市の中でもほぼ最下位クラスの状況です。「他市と比べても低くないか」という質問も実は前回行っていますが、前回の答弁は「他市と比べても特段低いという認識は持っていない」というある意味では開き直るようなものでしたが、今回は「これまでも空調を設置してきたので、その点については理解してほしい」という内容にトーンが変わりました。私も何もしていないとは思っていませんし、この間の努力は認めたうえで、他市と比べても設置率が低いのだからさらに進めてほしいと聞いているので、前回のように開き直られるよりも今回の答弁の方がとても好感が持てました。
 市長の答弁は、前回と変わらず「財源が確保てできたら設置します」という内容でした。すでに新聞などで明らかになっているように、来年度予算の追加補正として小中学校の体育館へのエアコン設置が動き出そうとしています。体育館のエアコン設置についても、前回の一般質問で求めた立場としては、大きく前進したのはとてもうれしいです。
0226yomiuri.jpg
※体育館のエアコン設置について報じる新聞記事

 今後は特別教室のエアコン設置です。真夏に火をボウボウ使って調理実習をする家庭科室や、絵を描いていたら汗がしたたり落ちてくるような美術室や図工室にちゃんとエアコンを設置させて、子どもたちが安心して学べる環境を作っていくことが求められます。今後もすべての教室へのエアコン設置について、粘り強く求めていきます。


2.高齢者が安心して暮らしていけるための介護保険制度の実現について
(1)有料老人ホームの現状と特別養護老人ホームの整備について
①老人福祉法に基づく「有料老人ホーム」の種類を聞きます。
→介護等のサービスがついた「介護付き有料老人ホーム」、生活支援等のサービスがついた「住宅型有料老人ホーム」、その他に「健康型有料老人ホーム」があります。
→特別養護老人ホームとの違いは以下の表の通りです。
030601.jpg
②稲城市内にある「有料老人ホーム」の種類、種類毎の数、施設名、住所を聞きます。
→以下の表の通りです。
030602.jpg
③要介護高齢者の住まいについて「有料老人ホーム」に頼るのではなく、特別養護老人ホームの整備を進めるべきと考えるが認識を聞きます。
→要介護高齢者の住まいについては多様なものが認められており、有料老人ホームもその一つであると認識しています。要介護高齢者が多様な住まいの中から選択できることが望ましいと考えており、市民ニーズを踏まえて適切な整備を計画的に行ってきております。

<解説>
 ずさんな有料老人ホームの経営により入居一時金が返金されない等、有料老人ホームを巡る問題が報道されています。高齢者が終の住まいとして安心して暮らしていける施設整備を求める立場から質問しました。
 有料老人ホームには介護付、住宅型、健康型の主に3つの有料老人ホームがあるという事です。住宅型有料老人ホームというのは、一般的にはサービス付き高齢者住宅と言われている施設です。それでは、特別養護老人ホームとこれらの有料老人ホームの違いはなんでしょうか。
 特別養護老人ホームと介護付有料老人ホームでは人の配置等については、そんなに大きな違いはありません。サービスも施設として介護サービスが提供されます。住宅型有料老人ホーム、いわゆるサービス付き高齢者住宅は、施設としての介護サービスは提供していなくて、外部からの訪問介護や通所介護を利用することになります。人員も資格をもった生活相談員は居ますが、介護や看護を行うスタッフは想定をされていません。
 そして、もっとも大きな違いは何か。それは必要となる料金です。特別養護老人ホームは介護保険制度の枠内の施設ですので、部屋代にあたる賃料や食費は全国一律で所得状況によって段階が分かれていて、低所得の方に対する負担軽減なども行われています。しかし、有料老人ホームはそうでありません。施設毎によって、部屋代も食費もすべてバラバラです。低所得者向けの負担軽減もありませんので、この料金が支払える人がどうぞお入りくださいとなるわけです。
 市内にある有料老人ホームは介護付有料老人ホームが4カ所で、サービス付き高齢者住宅が3ヶ所の、全部で7ヶ所です。そのうち2ヶ所が平尾で、後の5ヶ所は矢野口と東長沼にあります。特に南武線や川崎街道に沿うような形で4ヶ所の施設があります。特別養護老人ホームは平尾に2つ、百村に1つで、逆に南武線沿線にはありません。
 施設整備に対する市の立場は、「多様な選択が望ましい」ということでした。多様な選択ができる方は良いけれど、そうでは無い方はどうなるのでしょうか。今回の質問準備にあたって、市内の有料老人ホームとサービス付き高齢者住宅の部屋代や食費などについて調べてみました。以下の表の通りです。最も高い施設では、介護費用込みで月額35万円以上でした。年間では400万円を超え、5年も暮らせば2千万円を超えます。とても、通常の年金生活者が出せるお金ではないのではないでしょうか。
030603.jpg
 経済問題で困難を抱えている高齢者世帯は確実に増えてきます。そういった人たちが住み慣れた稲城で暮らし続けていくためには、年金ではいることのできる特別養護老人ホームなどの施設は絶対に必要になってくるのではないでしょか。日本共産党はこれからも、市民の皆さんと力を合わせて年金で入れる高齢者のための施設整備を求めていきます。

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。