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稲城市議会9月議会が終わりました。 [市議会]

 昨日、平成30年度第3回稲城市議会定例会(9月議会)が閉会しました。
 日本共産党稲城市議団は市長提案議案21件中19件に賛成し、議員提出議案4件中3件に賛成し、陳情1件に賛成しました。各議案の賛否は、以下の通りです。(議案名称は一部省略しています)

<総務委員会関係>
〇個人番号及び個人情報の利用に関する条例の一部改正 賛成:全員

<福祉文教委員会関係>
〇地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に伴う関係条例の整理 賛成:全員
〇訴えの提起について 賛成:全員
〇教育委員会教育長の任命について 賛成:全員
〇教育委員会委員の任命について 賛成:全員

<建設環境委員会関係>
〇下水道事業の設置等に関する条例 賛成:全員

<補正予算委員会関係>
〇一般会計補正予算 賛成:全員
〇土地区画整理事業特別補正予算 賛成:全員
〇介護保険特別会計補正予算 賛成:全員

<決算委員会関係>
〇平成29年度一般会計決算の認定について 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、小沢、荒井、藤原、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上/反対岡田、山岸
〇平成29年度国民健康法保険事業特別会計決算の認定について 賛成:全員
〇平成29年度土地区画整理事業特別会計決算の認定について 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、小沢、荒井、藤原、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上/反対岡田、山岸
〇平成29年度下水道事業特別会計決算の認定について 賛成:全員
〇平成29年度介護保険特別会計決算の認定について 賛成:全員
〇平成29年度後期高齢者医療特別会計決算の認定について 賛成:全員
〇平成29年度病院事業特別会計決算の認定について 賛成:全員

<議員提出議案>
〇稲城市議会委員会条例の一部改正 賛成:全員
〇東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の自転車競技ロードレースコース整備への財政支援を求める意見書 賛成:全員
〇モニタリングポストの継続配置について地元自治体の意見を十分に尊重することを求める意見書 賛成岡田、山岸、荒井、藤原、榎本、佐々木、伊藤、村上/反対:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、小沢、中田、鈴木、梶浦
〇伊藤ちか子議員に3回目の辞職を勧告する決議 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、小沢、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦/反対岡田、山岸、荒井、藤原、村上

<陳情>
〇保育士等人材不足解消・処遇改善及び待機児童解消に関する陳情書 賛成岡田、山岸、荒井、藤原、榎本、佐々木、伊藤、村上/反対:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、小沢、中田、鈴木、梶浦

<解説>
 9月議会は昨年度の決算を審査する決算議会でした。日本共産党は一般会計決算と区画整理特別会計決算に反対をしました。私が行った、反対討論について掲載をします。

〇一般会計決算と区画整理特別会計決算への反対討論
 日本共産党稲城市議団を代表して、第39号議案「平成29年度東京都稲城市一般会計歳入歳出決算の認定について」と第41号議案「平成29年度東京都稲城市土地区画整理事業特別会計歳入歳出決算の認定について」の2つについて反対の立場から一括して討論します。
 私たちは本決算審査にあたって1.市民の切実な願いにどう応えたのか、2.予算の執行が適切に無駄なく効率的にされたのか、3.開発優先から自然環境を守り暮らし・福祉・教育最優先になっているのか、という3点を基準に質疑を行いました。
 平成29年度一般会計決算では、市民の声に答えて職員の努力により前進や改善をした項目も多くあります。
 上平尾消防出張所の開所により、救急出場が大きく改善されています。特に平尾地域では救急出場してから現場に到着するまでの時間が前年度の9分14秒から3分43秒と大幅に短縮されています。それにより、市全体での到着時間も短縮され、より迅速に救急の要望に応えることができるようになっています。引き続き、地域の防災や救急の要とした役割を発揮してもらうことを期待します。
 iバスについては路線の見直し・改善を行ったことで乗車実績が前年度より増加し、収支も改善をしました。これからも市民や利用者の要望をしっかりと聞いて更なる本数や路線の増便などの改善を求めます。
 市職員の労働環境の改善として時間外勤務の削減も重要です。時間外勤務の一人当たり年間平均時間が131時間から97.7時間に下がり、月あたりにすると10.9時間が8.1時間と約2時間削減されています。それぞれの部署の中で管理職を先頭に工夫をされているということです。職員の健康を守り、長く働ける環境を作っていくためにも、労働環境の改善はこれからも重要な課題ではないでしょうか。
 その他にも、就学援助費新入学学用品費の前倒し支給、公民館の施設修繕、選挙管理委員会による平成29年衆議院選挙の運営、平和コンサートやくらしフェスタの開催、介護分野での通いの場支援補助金など、暮らし・福祉・教育の市民生活の改善のために施策が実施されたことは重要であると考えます。
 次に改善を求める施策についてです。
 多摩サービス補助施設の返還と共同利用について、東京都市長会を通じて返還を求めたということですが、米軍基地施設がある自治体として直接米軍に対して返還を求めるべきではあります。また、共同利用についても公園利用や自然散策だけではなく、施設内にある旧日本軍の火工廠施設の調査研究や見学ができるようにこちらも直接米軍に求めることが必要です。
 中高生の居場所づくり事業については、市内で子どもたちの暮らしや生活を支援し、放課後の居場所を提供する多彩な活動が広がっている実態を把握し、そういった様々な活動に対して援助をしていくことが求められるのではないでしょうか。
 受験生チャレンジ支援貸付事業についても、子どもたちの学習や教育について支援する活動が市内でも様々な形で行われています。貸付そのものは相談した人の1割程度にしか実施されていません。しかも、社会福祉協議会への委託ということで内容について市は関与をしていないという立場です。市として子どもたちの学びを支援する施策の実施が求められるのではないでしょうか。
 子育て対策では認可保育園の一時保育の利用について、その数しか把握をしていないということですが、一時保育は子ども子育て支援計画でも事業計画が位置付けられているものです。実施についてもできる保育園がやればいいということではなくて、どういったニーズに基づいて利用がされているのか、どういった事業が求められるのかを市として主体的に把握していくことが求められます。また、保育士確保対策としての宿舎借上支援金については、予算よりも利用が大きく下回っています。利用しやすい補助制度にしていくためにも十分なニーズの把握や意見聴衆などを求めます。
 マイナンバー関連施策では、コンビニでの住民票と印鑑署名書の発行について、総発行数の5%を目途にしたもののその半分程度の発行に留まっています。マイナンバー事業についてコンビニ交付によって市民サービスの向上に寄与すると答弁されていますが、実態としては活用がされていない状況があります。
 公園駐車場使用料についても、5千万円を超える収入があり必要経費は2千万円程度しかかかっていません。3千千万円を超える黒字が出ているのなら、それを市民や利用者に還元をすべきであり、無料時間の延長などについて検討が求められるのではないでしょうか。
 こういった課題のある事業については、今後も一般質問等で見直しを求めていきます。
 最後に決算認定に反対する理由について述べます。
 まず、子育ての問題では認可保育園の待機児童問題は深刻な実態です。年度当初の時点で認可保育園を希望して入れなかった子どもの数は254人だったのが、年度末には469人にまで膨れ上がっています。これではとても市民や待機児童解消を願う保護者の声に答える内容とはなっていないのではないでしょうか。
 待機児童対策が遅れる中で、開発にはお金を注ぎ込む状況は変わりません。歳出合計335億円のうち土木費が37億円と11%を占めており、引き続き支出の1割超が土木費となっています。多摩地域26市でも土木費が歳出の10%以上となっている自治体は数えるほどしかありません。
その中でも、多3・4・36号線小田良上平尾トンネル整備工事の支出は重大です。本来であれば小田良と上平尾の区画整理組合が実施するはずであったトンネル工事を市が肩代わりをするような形で実施をしています。29年度決算では工事費4億5400万円が支出されています。半分は東京都の予算から支出し、残り半分を市が負担している。地方債と一般財源を組み合わせて2億2700万円を市からお金を出しています。なお、平成29年度予算を審議する予算特別委員会建設環境分科会において、わが党の岡田議員の質問に対して市は「純然たる一般財源は51万3千円」と答弁していますが、今回の決算審議では私の質問に対して「純然な一般財源が1億2410万円」と答えています。50万円のはずだった一般財源の支出が1億2千万にまで膨らんでいる。この点をふまえても支出としての在り方に疑問をつけざるを得ません。
 また土木費37億円のうち14億8600万円、約4割が区画整理特別会計への繰出金となっています。区画整理特別会計では事業費16億円のうち南山東部区画整理と小田良区画整理に3億1千万円の補助金が支出されています。南山東部区画整理には2億5千万円の補助金が出され、総計では19億円を超えています。貴重な里山を削り取り、危険な盛土工事を進める区画整理事業に補助金を支出しつづけることについては認められません。
 以上の理由により、第39号議案平成29年度一般会計決算と第41号議案平成29年度区画整理特別会計については、開発優先の内容であり市民の切実な願いに応えたものではないと判断をして反対いたします。

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※帰宅時に出迎えてくれたわが家の猫
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