稲城市の保育園待機児童数と保育所整備について [市議会]
本日、市議会福祉文教委員会が開かれ、2018年4月1日現在の待機児童数と今後の保育所整備計画について市から報告されました。
待機児童数については、以下の表の通りとなっています。
「A」の数字は、認可保育園の入園を希望した子どもから実際に入園できた子どもを引いた数で、「認可保育園の入園を希望したけど入れなかった子ども」の数になります。その数は252人で、去年の4月の254人とほぼ変わらない状況です。今年の4月の時点で90人の定員増をしたのですが、同じ数だけ利用希望者が増えたために入園できなかった子どもの数は2年連続で200人超えとなりました。
しかしここで重要なのは、Aの数字は正式な「待機児童数」にならないということです。Aの数字から「B」の「除外対象」と呼ばれる数を引いた、「C」の数が正式な「待機児童数」とされています。
なぜなのか?市の説明では、Bの除外対象の項目は「受け皿として用意されている待機児童対策」なので、「この項目の数字については待機児童数から除外できる」できるというものです。これは国の基準によって決められている項目ですが、これの存在によって待機児童の実態がとても不明確になってしまいます。
「認可保育園を希望していて入れなかったので、認証保育所に入った子ども」
「自宅で求職中の保護者の子ども」
「1か所しか申し込まなかった家庭の子ども」
こういった理由の子どもはすべて待機児童数から除外をされてしまい、「行政上の待機児童数」と「隠れ待機児童数」「潜在待機児童数」にギャップが生まれてしまうのです。本日の委員会では、この「1か所のみの申し込み」について質問をしました。
質問:0歳~2歳の低年齢の子どもがいる家庭では、様々な都合で近所の保育園にしか通えない状況というのはやはり起こりうるのではないでしょうか。それなのに、一律に「他が空いているのに申し込まないのは、申し込まない方が悪い」言わんばかりに待機児童から除外するのは、実際に困っている人にとっては納得できないのではないでしょうか。その点について認識を聞きます。
答え:待機児童対策については要望の多い第一地区(矢野口・東長沼・大丸・押立)に重点的に保育所を整備していきますので、それによって市民のニーズにこたえていきたいと考えています。
微妙に質問に答えていないような内容ですが、これはこの間の経過があります。
実は2年ほど前にほぼ同じ内容で質問をした時の市の答えは「他に空きがあるのに1か所しか申し込んでいないのだから、待機児童としてカウントしないのは当然です。例えば矢野口に住んでいても、平尾の保育園に通っている人はいるので、ある地域だけを重点的に整備するという考えはありません」という、血も涙もない答えでした。
この2年間の中で「矢野口や東長沼地域に待機児童が集中している」「矢野口に住んでいて、平尾や向陽台の保育園に通える人は条件が限られている」「安全に通える保育園が必要であり、そのためには矢野口や東長沼に重点的に整備をするべき」と議論を積み重ねてきた結果、今日の委員会のような答えになりました。答えとしてはちょっとした変化ですが、私にとっては感慨深いものとなりました。
ただ、やはり待機児童の実態があいまいな状況となっていることは変わりません。重要なのは、認可保育園を希望した子どもと入れなかった子どもの実態が明らかになり、最後の一人まで政治が責任を果たしていくことではないでしょうか。待機児童数の問題については、同僚の岡田議員と協力しながら6月の市議会でも取り上げていきます。
今日の委員会でもう一つ、報告されたのは今後の保育園整備計画です。詳細は、以下の表の通りです。
来年は220人、再来年は400人の定員増を計画しているとのことでした。
一つ気になったのは、認証保育園が認可化する中で園庭の無い保育園が増えてきていることです。
園庭がないために、近所の公園に行くために保育士と子どもたちが住宅街の道路を歩いている姿を今でも見かけます。認可保育園になる中で、定員は増えるけど園庭は引き続きないままというのでは、危険もそれだけ増えるのではないでしょうか。
待機児童解消は保育の量だけではなく、質の問題についても確認していく必要があります。今回の保育園整備計画については、6月の市議会でも取り上げていきます。今後も早期で着実な保育園整備の実行と、安全で質の高い保育の実施を求めていきます。
待機児童数については、以下の表の通りとなっています。
「A」の数字は、認可保育園の入園を希望した子どもから実際に入園できた子どもを引いた数で、「認可保育園の入園を希望したけど入れなかった子ども」の数になります。その数は252人で、去年の4月の254人とほぼ変わらない状況です。今年の4月の時点で90人の定員増をしたのですが、同じ数だけ利用希望者が増えたために入園できなかった子どもの数は2年連続で200人超えとなりました。
しかしここで重要なのは、Aの数字は正式な「待機児童数」にならないということです。Aの数字から「B」の「除外対象」と呼ばれる数を引いた、「C」の数が正式な「待機児童数」とされています。
なぜなのか?市の説明では、Bの除外対象の項目は「受け皿として用意されている待機児童対策」なので、「この項目の数字については待機児童数から除外できる」できるというものです。これは国の基準によって決められている項目ですが、これの存在によって待機児童の実態がとても不明確になってしまいます。
「認可保育園を希望していて入れなかったので、認証保育所に入った子ども」
「自宅で求職中の保護者の子ども」
「1か所しか申し込まなかった家庭の子ども」
こういった理由の子どもはすべて待機児童数から除外をされてしまい、「行政上の待機児童数」と「隠れ待機児童数」「潜在待機児童数」にギャップが生まれてしまうのです。本日の委員会では、この「1か所のみの申し込み」について質問をしました。
質問:0歳~2歳の低年齢の子どもがいる家庭では、様々な都合で近所の保育園にしか通えない状況というのはやはり起こりうるのではないでしょうか。それなのに、一律に「他が空いているのに申し込まないのは、申し込まない方が悪い」言わんばかりに待機児童から除外するのは、実際に困っている人にとっては納得できないのではないでしょうか。その点について認識を聞きます。
答え:待機児童対策については要望の多い第一地区(矢野口・東長沼・大丸・押立)に重点的に保育所を整備していきますので、それによって市民のニーズにこたえていきたいと考えています。
微妙に質問に答えていないような内容ですが、これはこの間の経過があります。
実は2年ほど前にほぼ同じ内容で質問をした時の市の答えは「他に空きがあるのに1か所しか申し込んでいないのだから、待機児童としてカウントしないのは当然です。例えば矢野口に住んでいても、平尾の保育園に通っている人はいるので、ある地域だけを重点的に整備するという考えはありません」という、血も涙もない答えでした。
この2年間の中で「矢野口や東長沼地域に待機児童が集中している」「矢野口に住んでいて、平尾や向陽台の保育園に通える人は条件が限られている」「安全に通える保育園が必要であり、そのためには矢野口や東長沼に重点的に整備をするべき」と議論を積み重ねてきた結果、今日の委員会のような答えになりました。答えとしてはちょっとした変化ですが、私にとっては感慨深いものとなりました。
ただ、やはり待機児童の実態があいまいな状況となっていることは変わりません。重要なのは、認可保育園を希望した子どもと入れなかった子どもの実態が明らかになり、最後の一人まで政治が責任を果たしていくことではないでしょうか。待機児童数の問題については、同僚の岡田議員と協力しながら6月の市議会でも取り上げていきます。
今日の委員会でもう一つ、報告されたのは今後の保育園整備計画です。詳細は、以下の表の通りです。
来年は220人、再来年は400人の定員増を計画しているとのことでした。
一つ気になったのは、認証保育園が認可化する中で園庭の無い保育園が増えてきていることです。
園庭がないために、近所の公園に行くために保育士と子どもたちが住宅街の道路を歩いている姿を今でも見かけます。認可保育園になる中で、定員は増えるけど園庭は引き続きないままというのでは、危険もそれだけ増えるのではないでしょうか。
待機児童解消は保育の量だけではなく、質の問題についても確認していく必要があります。今回の保育園整備計画については、6月の市議会でも取り上げていきます。今後も早期で着実な保育園整備の実行と、安全で質の高い保育の実施を求めていきます。
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