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9月議会一般質問の報告③~市長の海外視察とマイナンバーと飼い主のいない猫~ [市議会]

3回目の報告は「市長の海外視察」について、「マイナンバーの運用」について、「飼い主のいない猫対策」についてです。

5.フォスターシティ市への視察について
 前議会の補正予算審議の中で様々な意見が出された海外姉妹都市提携調査のための市長の海外視察が行われ、その報告が出されております。広く市民が交流し、双方の市民にとって有益となる姉妹都市提携を求める立場から質問をしました。
(1)今回の視察の具体的なスケジュールと内容について聞きます。
→現地視察2日間の行程で、意見交換を6回、歓迎式典の参加と現地の視察を行いました。
→今後、フォスターシティ市の人が稲城市に来るかどうかについては、「来たい」との希望が出されたのでその方向で調整します。
(2)視察者の「元在サンフランシスコ日本国総領事館の領事」という人の現在の立場と、今回の視察での役割について聞きます。
→総務省の職員で、現在は愛媛県の市町振興課の課長です。
→現地での案内と通訳をしてもらいました。
(3)今回の視察の評価について聞きます。
→フォスターシティ市の日系の市議会議員が中心となって、海外姉妹都市の提携先を探していましたが相手先が見つからなかったなかで、稲城市を紹介されて興味を持ってくれたことが確認できました。
→海外姉妹都市の候補予定地として適していることを確認できました。
→市長が視察に行った理由は直接トップの熱意を伝えることができたことです。
<解説>
 この問題は、6月16日記事「スケジュールも決まっていない海外視察!?」と6月22日記事「補正予算第2号(市長の海外視察)に反対しました」についての継続して追及しました。6月議会報告でもこの問題をチラシにして宣伝をしましたら、市民のみなさんから市に対する批判や怒りの声が寄せられています。既に実施をされた視察ですが、適正に実施をされたのか、本当に必要な視察だったのかを問いただしました。
 やり取りの中で明らかになった問題がいくつもあります。ひとつは視察者の中に「元在サンフランシスコ日本国総領事館の領事」と称して、現職の愛媛県の課長が行っていたことです。6月議会での補正予算議案には「特別旅費(市長および職員3人分)」として248万6千円が計上されています。まさか市民ではなく、ましてや市の職員でもない他県の職員がこの「職員3人分」に含まれていたとは大変驚きですし、重大な問題があると思います。
 もうひとつの問題は、そもそも市長が行くべき視察であったのかどうかということです。視察の日程は意見交換が中心でして、全日程で6回の意見交換です。ただ、話をするだけであれば担当部局の職員で十分に目的は果たせました。この視察内容では、とても市民に対して「なぜ、市長が行かなくてはならなかったのか」を説明できません。
 この問題は、9月10日の補正予算特別委員会でも論議がされます。その中でも、問題を明らかにしていきます。

6.マイナンバー制度実施について
 マイナンバー制度が実施をされようとしています。制度の中身がほとんど知られておらず、「見切り発車」とも言われている中で実施がされようとしています。公的機関による個人情報の流出についても不安が高まっています。市民の不安を払しょくし、情報管理体制を高めていく立場から質問しました。
(1)市の取り扱う情報の中でマイナンバーによって管理される物はどこまでか聞きます。
→市が取り扱うマイナンバーによって管理される情報は、氏名、住所、生年月日、性別の基本4情報と、法律の定めのある事業(介護保険、生活保護、国民健康保険、市民税等の68事業)となります。
(2)「通知カード」と「個人番号カード」の違い、発行方法などについて聞きます。
→「通知カード」は10月5日以降に住民票を有する全世帯に簡易書留で郵送をされます。通知カードは、各人の個人番号をお知らせするためのものですので身分証明書として使用できません。
→「個人番号カード」は、希望者に対して2016年1月以降に発行されます。ICチップの付いたカードで、顔写真がプリントされていて、公的な身分証明書として使用できます。
(3)市の情報セキュリティー管理体制の現状について聞きます。
→安定したシステム稼働のため、災害時のデータ消失を防ぐためのバックアップ体制を取っています。
→年金機構の情報漏えいを受けて、総務省が住民基本台帳システムがインターネットを介して不特定の外部と通信を行うことができないようにすることを求めています。稲城市でも、個人情報を扱う基幹システムはインターネットに接続しないセキュリティ対策を実施しております。
<解説>
 マイナンバー制度に関しては、「そもそも制度内容がほとんど知られていない」「行政機関による情報流出の心配がある」の2点が問題としてあがっています。情報流出については、基本的な対応を確認することが中心となりました。
 そもそも論については、「通知カード」と「個人番号カード」の違いと、最初の入り口である通知カードの発送について確認しました。マイナンバーは国民全員ひとりひとりに番号が割り振られて、それが全員に通知カードとして送られます。10月5日から発送開始となっていますが、総務省のホームページでは「10月中に発送」となっていて、内閣府のホームページでは「10月中旬から11月にかけて発送」としており、国の対応がすでに割れています。内情はとても10月5日から送れるものではなく、実際に発送準備が整うのは10月下旬になりそうとのことです。
 制度そのものに大きな問題があり、そのしわ寄せが地方自治体に矛盾と困難を引き起こしています。個人番号カードの取り扱いも含めて、今後もこの問題を確認して行きます。

7.飼い主のいない猫(ノラ猫)について
 飼い主のいない猫(ノラ猫)に対する意見が市民から寄せられていると聞いています。同時に、たとえ飼い主がいないとしても1個の生命として尊重をしていくことが必要であると考えます。地域社会の中で動物の命を守り育てていくために合意形成を進めていく立場で質問しました。
(1)ノラ猫についての市民からの意見や苦情の状況について聞きます。
→1年間に7~9件程度の意見や苦情が寄せられています。
→内容は、餌やりやふん害に関するものが主です。
(2)これまでの市の対策や取り組みについて聞きます。
→ノラ猫に餌を与えている人に対しては、室内で飼育をすることをお願いしています。
→餌やりについては動物愛護の観点から「餌をやらないでほしい」とは言えないので、餌を与えるなら責任もって室内で飼育してくださいとお願いしています。
(3)今後の対策や課題について認識を聞きます。
→実態把握に努めながら、東京都動物愛護相談センターなど関係機関との連携をしながら対応してまいります。
→動物愛護の団体の方々には随時、相談があった際には話を伺って対応をさせていただきました。今後も同様の姿勢で、色々なご相談に適切に対応してまいります。
<解説>
 飼い主のいない猫についてはニュータウンの坂の上の地域よりも、坂の下の平場の地域の方に住んでいる数が多いように感じられます。
 東京都の環境衛生課動物管理係が「飼い主のいない猫対策」というチラシを発行しています。その中の「飼い主のいない猫にエサを与えている方へ」という文章では、「やせておなかをすかせた猫がいれば、エサを与えたくなる気持ちは分かります。不幸な猫をふやさないため、また猫が地域社会の嫌われ者にならないためには、きちんとした猫の管理をすることがとても大切です」と書いてあります。決して「室内で飼ってください」とは求めていません。こういった立場に稲城市も立つ必要があるのではないでしょうか。
 また、飼い主のいない猫対策として「地域住民が主体となり、①猫を命あるものだという考え方で、②その地域にお住いの皆さんの合意の下に、③地域で猫を適正に管理していく」ために、地域住民と行政とボランティアの3者による合意形成づくりが大事だと示しています。
 市内には善意で餌やりをしながら、自腹で避妊や去勢手術をして、えさ場の清掃や糞の始末をしているボランティアの方々がたくさんいらっしゃいます。また、飼い主のいない猫を保護して避妊・去勢手術をしてから次の飼い主探しをする動物愛護団体の方々も取り組みをされています。そういった、善意あるまじめな方々のご意見も聞いて、いろいろと相談をしながら問題解決をしていく方法もこれから重要となってくるのではないでしょうか。
 市も基本的な方針として、「意見を聞いて、相談には応じる」と答えています。ボランティアのみなさんとの意見交換や懇談のなどを通じて、啓発や情報発信、合意形成づくりの橋渡しを行政が行っていくことを今後も求めていきたいと思います。
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